おまとめローンのデメリットはほぼない!あるのは過払い金返還交渉ぐらい
おまとめローンにもデメリットもあるにはありますが、メリットの方が大きいため大半の人は借金を一本化した方がいいでしょう。
この記事の目次
おまとめローンにもデメリットがあります。最大のデメリットは「過払い金の返還の交渉ができなくなる」というもの。
これはあくまで過払い金が発生している人の場合のデメリットですが、その理由を説明します。
なぜ過払い金の返還ができなくなるのか
これは「過払い金を払っていた業者と、契約を解除してしまう」ため。
たとえば「A社~D社」の4社で借り入れしていたとしましょう。そして、これをA社のおまとめローンで一本化します。
そうすると、D社との契約は解除されるわけです。
その時点で、D社で発生していた過払い金は「なかったこと」になるんですね。なので、返還の交渉もできなくなるのです。
そもそも、過払い金とは何か?
これは「本来、払わなくてよかった金利」です。「グレーゾーン金利」という高金利で払ったお金ですね。
昔の日本には、金利を定める法律が2つありました。「利息制限法」と「出資法」というものですが、この2つで、上限金利が違っていたんですね。
そして、後に「安い方の金利」で統一されました。しかも「それまで高い方の金利で払っていた人は、その分を返還請求できる」ということになったのです。
こうして生まれたのが「過払い金の返還」というもの。
長期間返済を続けている人ほど、この過払い金が多く発生しています。そのため、そういう人がおまとめローンを利用する時は、特に注意した方がいいわけですね。
過払い金がある場合はどうしたらいいのか?
この場合は「先に過払い請求をする」→「取り戻してから、借金を一本化する」という順序です。
過払い金さえもらってしまえばD社に用はないわけですから、さっさとおまとめローンを利用してしまってOKです。
もちろん、過払い請求にはある程度の時間がかかります。その時間の分、多重債務による高い利息が発生しているわけなので、その両者のどっちが大きいかを、比較する必要があります。
比較した上で「おまとめローンを利用した方がメリットが大きい」と感じたら、おまとめローンを申し込みましょう。「まずは過払い金の返還を求めた方がいい」と判断したら、そちらを優先しましょう。
審査に通らないこともある
これはおまとめローンのデメリットというより注意点ですが、必ずしも審査に通るというわけではありません。
おまとめローンは業者にとっても売上が伸びて、しかもライバルから利用者を奪えるからメリットがある=簡単に審査に通る、と思っている人がいます。
確かに普通ならその通りですが、実はそうではありません。というのは、おまとめローンを利用するくらいの多重債務を抱えている人は、過去に返済の遅延・延滞をしていることが多いからです。
普通の人より審査で不利なことが多いんですね。
そもそも、多重債務に陥るという時点で、業者・銀行からはある程度「怪しい人」としてマークされています。(実際、私たちが友人を見る時でも、そういう目で判断するはずです)
なので、おまとめローン自体の審査が厳しいというよりも「おまとめローンが必要になる時点で、すべてのキャッシング審査が厳しい」ということ。
これはデメリットというわけではありませんが、これからおまとめローンを申し込む人が心すべきことです。
人によっては逆に借金が増える
これもデメリットというより注意点ですが、おまとめローン用に融資されたお金は、業者・銀行によっては「何に使ってもOK」となっていることがあります。
もちろん借金の一本化のために融資してもらったお金ですが「あのお金で、ちゃんと借金の一本化しました?」などと確認されることはないんですね。
確認されるおまとめローンもありますが、されないおまとめローンも多いです。そういう場合、まとまったお金が入ったのが嬉しくて、ついつい使ってしまう利用者も多いのです。
そうして、おまとめローンによって止めの一撃(本人が悪いのですが)を食らって、自己破産することになった…という体験談も結構見かけます。
意志が弱い人の場合、おまとめローンによってそのようになることもあるので、ぜひ注意してください。
以上、おまとめローンのデメリットをまとめました。
後半はデメリットというより注意点ですが、基本的におまとめローンにはデメリットがほとんどありません。
強いて言うなら「手続きをするのが面倒」と感じる人もいるかも知れません。しかし、正しいことをするのはいつでもある程度面倒なものですから、このくらいは覚悟していただきたいと思います。