消費者金融の金利はどのくらい?10万でも50万円でも上限金利でほぼ同じ!
大金じゃなく少額融資を利用したいけれど金利は高くなるのでしょうか?実は50万円程度でも少額融資でも金利の差はありません。少額融資の金利や利息負担について解説します。
消費者金融は銀行カードローンよりも金利が高いと言われていますが、本当でしょうか? 利息の実質負担額で考えたらどれぐらい違うのでしょうか? また、借りる額によって金利は変わるのでしょうか? 詳しく検証してみましょう。
消費者金融のキャッシングサービスの金利
ひと口にキャッシングの金利と言っても消費者金融と銀行カードローンでは仕組みが異なります。
大手消費者金融の金利は次のようになっています。
上限金利 | 下限金利 | |
プロミス | 17.8% | 4.5% |
アイフル | 18.0% | 4.5% |
アコム | 18.0% | 3.0% |
SMBCモビット | 18.0% | 3.0% |
上限金利とはその金融機関でもっとも高い金利を、下限金利とはもっとも低い金利のことを言います。上の表でわかる通り、上限金利はプロミスがもっとも低い17.8%になっています。ただ、他のの3社も上限金利は18.0%なので大きな差があるというわけではありません。
消費者金融で下限金利で借りられるケースがある
一般に融資額が高いと低い金利で借りられると言われています。上記大手4社の最大融資額と下限金利は以下のようになっています。
最大融資額 | 下限金利 | |
プロミス | 500万円 | 4.5% |
アイフル | 500万円 | 4.5% |
アコム | 800万円 | 3.0% |
SMBCモビット | 800万円 | 3.0% |
最大融資額が500万円のプロミスとアイフルの下限金利は4.5%、最大融資額が800万円のアコムとSMBCモビットの下限金利は3.0%になっています。どちらも最大融資額を借りると下限金利で借りられる可能性があるということですが、実際の金利は審査の結果で決まります。
消費者金融で最大融資額を借りる人はほとんどいない
「3.0%や4.5%という低い金利で借りられたらありがたい」と思う人がいるかも知れません。
しかし、消費者金融で500万円や800万円を借りられる人は、現実にはほとんどいないと言ってもいいでしょう。
その理由は消費者金融には「総量規制」があるからです。「総量規制」とは、「消費者金融やクレジットカード会社(キャッシング)など貸金業者は他社を含めて年収の3分の1までしか貸してはいけない」と貸金業法で規定するものです。
もし500万円を借りようと思うと年収は3倍の1500万円が必要です。同様に800万円を借りようと思うと年収は3倍の2400万円を得ていることが条件になります。
世の中には高給を得ている人もいますが、平均すれば1000万円を超える年収の人はそう多くはないでしょう。そのため、消費者金融で500万円を借りる人は少ない=下限金利で借りる人はほとんどいないということになります。
消費者金融のキャッシングにおける利息制限法
なお、消費者金融では融資額に応じて「これ以上高い金利で貸してはいけません」という決まりがあります。それを「利息制限法」と言います。
融資額 | 利息制限法の上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 20.0% |
10万円以上~100万円未満 | 18.0% |
100万円以上 | 15.0% |
これを見ると10万円以下を借りた場合は最高で20.0%の金利が付くということになりますが、上記4社はプロミスは17.8%、それ以外の3社は18.0%が上限金利なので、もし10万円未満でも20.0%の金利になることはありません。
利息制限法はあくまでも「これ以上高い金利を設定してはいけない」というラインを定めたものであり、実際の金利は各金融機関がその範囲内で設定するようになっています。
銀行カードローンのキャッシングサービスの金利
一方、銀行カードローンの金利は消費者金融とは少し異なります。銀行カードローンの金利は「借りた金額」ではなく「融資枠」によって決まるからです。
銀行カードローンは融資枠による金利の差がある
融資枠のことを銀行によっては「利用限度額」と言ったり、「契約極度額」と言ったりしていますが、意味は同じことです。では融資枠によって金利がどのように設定されているのか見てみましょう。
ここでは三井住友銀行カードローンのケースをご紹介します。(三井住友銀行カードローンでは融資枠のことを「契約極度額」と呼んでいます。
契約極度額 | 金利 |
---|---|
100万円以下 | 12.0%~14.5% |
100万円超~200万円以下 | 10.0%~12.0% |
200万円超~300万円以下 | 8.0%~10.0% |
300万円超~400万円以下 | 7.0%~8.0% |
400万円超~500万円以下 | 6.0%~7.0% |
500万円超~600万円以下 | 5.0%~6.0% |
600万円超~700万円以下 | 4.5%~5.0% |
700万円超~800万円以下 | 年1.5%~4.5% |
融資枠の金利で借りられるが限度額が低ければ銀行カードローンも高金利
もし400万円の融資枠が認められた人は、上記の表で見ると7.0%~8.0%の金利で借りられるということがわかります。これは400万円の枠いっぱい借りなくても、その範囲内で10万円借りても50万円借りても同様に7.0%~8.0%の金利で借りられるということです。
消費者金融で10万円借りた場合は18.0%なのでかなり低い金利で借りられますね。でも100万円以下なら銀行カードローンでも14.5%の上限金利になりそうです。3.5%の金利負担をどう見るかが問題です。
もちろん早期返済してしまえば、利息負担はほとんど変わりはありません。
信用状況に問題がなければ銀行カードローンの方が金利はお得
あくまでも一般論ですが、消費者金融より銀行カードローンの方が審査は厳しい傾向にあると言われています。それでも今までキャッシングをしたことがないという人やクレジットカードの支払い、ローンの引き落としなどが遅れたことがないという人は信用度が高いと思われます。
その場合は銀行カードローンで高めの融資枠を申し込んでみるといいでしょう。融資枠が多いとその分、低い金利で借りられるのでお得です。
消費者金融は少額融資でも50万円でも金利は変わらない!
銀行カードローンは融資枠によって金利が変わりますが、消費者金融では最大融資額の数百万円を借りるというケースでない限り、金利はほとんど変わりません。
消費者金融のキャッシングは多くが上限金利で融資
消費者金融ではほとんどの場合、最初は上限金利で融資を行っているようです。10万円未満の少額融資でも50万円でもほぼ変わらず18.0%(プロミスは17.8%)で融資を実施しています。
中小の消費者金融は20%で貸すことも
ただし、利息制限法では10万円未満の融資は20.0%で貸してもいいということになっています。そのため中小規模の消費者金融の中には10万円未満の少額融資は20.0%で貸すところがあると言われています。
中小規模の金融機関は金利以外の面でも不安な点が多いので、できれば有名な大手を利用するといいでしょう。
なお、当サイトがご紹介している消費者金融は大手で安心できるところばかりです。その中から自分が利用しやすいところを選んでみてください。
消費者金融の少額融資のキャッシングの利息と元金の関係
消費者金融で少額融資をしたときの返済シミュレーションを見てみましょう。
アイフルで10万円と50万円を借りた場合の返済額と支払い利息、元金などを計算してみました。
(支払いは借入後残高スライド元利定額リボルビング、金利18.0%、返済サイクルは毎月の約定払いです)
返済回数 | 毎月の返済額 | 利息充当分 | 元金充当分 | 残高 |
---|---|---|---|---|
1回 | 4000円 | 1500円 | 2500円 | 97500円 |
2回 | 4000円 | 1462円 | 2538円 | 94962円 |
3回 | 4000円 | 1424円 | 2576円 | 92386円 |
4回 | 4000円 | 1385円 | 2615円 | 89771円 |
5回 | 4000円 | 1346円 | 2654円 | 87117円 |
… | 4000円 | … | … | … |
32回 | 2260円 | 33円 | 2227円 | 0円 |
このように10万円を金利18.0%で借りた場合、毎月の返済額は4000円ですが完済するまでに32回(2年8ヶ月)もかかります。また、総支払い額は126,260円で利息分が26,260円になってしまいます。
もちろん4000円は最低返済額なので、これ以上返済しても構いません。毎月1万円でも2万円でも返済するようにすれば、もっと早くに完済できますし、利息の支払いも少なくなります。
消費者金融で【50万円を借りた場合】のシミュレーション
同じ条件で50万円を借りた場合、毎月の返済額は13000円になります。総返済回数は58回(4年10ヶ月)になり総返済額は751057円です。利息分だけでも251057円も支払うことになります。
少額融資でも50万円の融資でも返済や利息負担をシミュレーションすることが大切
なかなか金利だけを見ても実際の返済額がどれくらいになるかはわかりません。
多くの消費者金融の公式サイトでは返済シミュレーションのコーナーがあるので、自分が借りたい金額で計算してみましょう。その際には毎月の返済額だけを見て「これなら返せる」と安易に考えずに、総返済額や返済期間などもよく考えることが大切です。
その上で必要な額を借りるようにしましょう。